2009年05月22日

6月度 拝読御書

四条金吾殿御返事

【本文】
 なにの兵法よりも法華経の兵法をもちひ給うべし、「諸余怨敵皆悉摧滅」の金言むなしかるべからず、兵法剣形の大事も此の妙法より出でたり、ふかく信心をとり給へ、あへて臆病にては叶うべからず候

【通解】
 どのような兵法よりも、法華経の兵法を用いていくべきである。「あらゆる怨敵は、皆ことごとく滅びる」(法華経薬王品第23)との金言は、決してむなしいはずがない。
 兵法や剣術の真髄も、この妙法からでたものである。深く信心を起こしなさい。臆病では、何事も決して叶わないのである。

【背景と大意】
 本抄は弘安2年(1279年)10月23日、日蓮大聖人が、身延の地から、鎌倉の門下の中心的立場にあった四条金吾に送られたお手紙です。別名を「法華経兵法事」「剣形書」と言います。
 金吾は、大聖人が文永11年(1274年)、佐渡流罪から戻られて身延に入られたころ、主君の江間氏を折伏して不興を買い、同僚たちの嫉妬による圧迫を受けました。建治3年(1277年)には、桑ヶ谷問答を巡る良観謀略によって、主君から法華経の信仰を捨てる誓約書を書くよう厳しく強要されました。
 しかし、大聖人の御指導通り、忍耐を重ね、誠実を貫き、建治4年(1278年)の初めまでには、再び主君の信頼を勝ち取り、その後も、以前の3倍の領地を受け取るなど勝利の実証を示していきました。
 ところが同僚たちは、さらに憎悪の炎を燃やし、金吾を亡き者にしようと攻撃を仕掛けてきました。本抄は、金吾が敵の襲撃を受けたという報告に対する御指導です。
 当時は、熱原の法難が起こり、農民信徒20人が鎌倉に引き立てられるなど緊迫した事態が続いていました。大聖人門下全体が、障魔との闘争の渦中にあったのです。
 大聖人は、金吾が襲撃を切り抜けて無事であったことを喜ばれ、これは日ごろの用心、勇気、強い信心のたまものであると仰せになっています。
 さらに、「法華経の行者」を守護することは諸天善神の誓願であり、その諸天から剣術の真髄を与えられ、大聖人から妙法蓮華経の五字を授けられた金吾を、諸天が守護することは絶対に間違いないと教えられます。
 そして、「なにの兵法よりも法華経の兵法をもちひ給うべし」と、強盛な信心を根本に戦うことこそ一切の勝利の要諦であると御教示され、最後に「あへて臆病にては叶うべからず候」と、何ものも恐れぬ勇気を奮い起こして、戦い抜くよう励まされています。



「絶対勝利」の確信の祈りを!

 人生は、その本質において「勝つか、負けるか」という厳しい闘争の連続と言えるでしょう。次々と襲い来る試練に、私たちは、どう立ち向かっていけばいいのでしょう。
 本抄で、日蓮大聖人は「どのような兵法よりも、法華経の兵法を用いていきなさい」と教えられています。「法華経の兵法」とは、どこまでも信心を根本に戦っていくことです。大確信の祈りを原動力に、勇気を奮起こし、智慧を振り絞り、努力の限りを尽くしていくことです。
 大聖人は、続けて「兵法や剣術の真髄も、この妙法から出たものである」と仰せです。一人の人間の生命には、計り知れない力が秘められています。兵法や剣術というのは、その力を引き出す法則を部分的に解き明かしたものです。これに対して、妙法とは、生命と宇宙の根本を極め尽くした法則であるが故に、深き信心によって生命が妙法と連動した時、生命に備わる偉大な力を発揮していけるのです。
 さらに大聖人は「深く信心を起こしなさい。臆病では、何事も決して叶わない」と戒められています。自身の力を縛る最大の敵は、心中に巣くう「臆病」です。「臆病」に打ち勝って、妙法を信じ切ってこそ、生命の限りない力は解き放たれます。信心とは、自身の可能性を信じ切る挑戦なのです。
 大聖人の教えられた「法華経の兵法」を現代に蘇らせ、あらゆる迫害をものともせず、民衆を幸福にする闘争に勝利してきたのが、創価学会の三代の会長です。
 池田名誉会長は語っています。
 「いかなる邪智の策略があろうとも、『法華経にまさる兵法なし』である。この大確信で堂々と獅子の人生を生きぬいてまいりたい。仏法に行き詰まりはない。題目の力にかなうものはない。唱題によって、必ず一切をいちばんいい方向に変えていける。すべてを喜びに変えていけるのである」
 「絶対勝利」の執念の祈り、「師弟不二」の確信の祈りを根本に、我が使命の戦場で、堂々と勝利していきましょう。


2009-6 大百蓮華 No713
posted by 元 at 00:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 座談会御書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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