2009年02月15日

佐渡御書 2

 宝治の合戦すでに二十六年今年二月十一日十七日又合戦あり外道悪人は如来の正法を破りがたし仏弟子等必ず仏法を破るべし師子身中の虫の師子を食等云云、大果報の人をば他の敵やぶりがたし親しみより破るべし、薬師経に云く「自界叛逆難」と是なり、仁王経に云く「聖人去る時七難必ず起らん」云云、金光明経に云く「三十三天各瞋恨を生ずるは其の国王悪を縦にし治せざるに由る」等云云、日蓮は聖人にあらざれども法華経を説の如く受持すれば聖人の如し又世間の作法兼て知るによて注し置くこと是違う可らず現世に云をく言の違はざらんをもて後生の疑をなすべからず、日蓮は此関東の御一門の棟梁なり日月なり亀鏡なり眼目なり日蓮捨て去る時七難必ず起るべしと去年九月十二日御勘気を蒙りし時大音声を放てよばはりし事これなるべし纔に六十日乃至百五十日に此事起るか是は華報なるべし実果の成ぜん時いかがなげかはしからんずらん、世間の愚者の思に云く日蓮智者ならば何ぞ王難に値哉なんと申す日蓮兼ての存知なり父母を打子あり阿闍世王なり仏阿羅漢を殺し血を出す者あり提婆達多是なり六臣これをほめ瞿伽利等これを悦ぶ、日蓮当世には此御一門の父母なり仏阿羅漢の如し然を流罪し主従共に悦びぬるあはれに無慚なる者なり謗法の法師等が自ら禍の既に顕るるを歎きしがかくなるを一旦は悦ぶなるべし後には彼等が歎き日蓮が一門に劣るべからず、例せば泰衡がせうとを討九郎判官を討て悦しが如し既に一門を亡す大鬼の此国に入なるべし法華経に云く「悪鬼入其身」と是なり。
(御書P957・13行目〜P958・7行目)



(通解)宝治の合戦からすでに二十六年、今年の二月十一日と十七日にまた合戦があった。
 外道や悪人は如来が説いた正法を破ることができない。必ず、仏弟子らが仏法を破るのである。「師子身中の虫が、師子を内から食う」と説かれる通りである。同様に大果報を受けている人を、外の敵が倒すことはできない。身内によって破られるのである。薬師経で「国土に内乱が起こる(自界叛逆難)」というのはこのことである。
 仁王経には「聖人が国を去る時、七難が必ず起こる」と説かれ、金光明経には「三十三の諸天がそれぞれ瞋りや恨みを表すのは、国王が悪を放置し、退治しないためである」と説かれている。
 日蓮は聖人ではないけれども、法華経を、説かれている通りに受持しているので聖人と同じである。また、世間のありようも、あらかじめ知っていたので記しておいたが、その通りにならないはずがない。現世について言っておいたことが間違っていないことに照らして、後生について述べたことに疑いを起こしてはならない。
 「日蓮は、この関東の北条御一門にとって梁であり、太陽や月であり、鏡であり、眼目である。日蓮を捨て去る時、七難が必ず起こるであろう」と、去年の九月十二日に幕府によって捕らえられた時、大音声を放って叫んだのはこのことである。それからわずかに六十日や百五十日でこのことが起こった。しかし、これは前兆である。本当の報いが現れた時、どれほど嘆かわしいことになるであろうか。
 世間の愚者が思っているのには「日蓮が智者であるなら、どうして王難に遭うのか」などと言う。しかし、日蓮にはかねてからわかっていたのである。
 父と母を殺そうとした子がいた。阿闍世王である。阿羅漢を殺し、仏の身を傷つけ、血を出させた者がいた。提婆達多である。阿闍世王の六人の重臣はそれを褒め称え、提婆達多の弟子の瞿伽利らは喜んだ。
 日蓮は今の世にあっては、この御一門の父母であり、仏や阿羅漢のようなものである。その日蓮を流罪にし、主君も家来も共に喜んでいる。あわれで恥知らずな者たちである。謗法の僧らは、日蓮によって自らの禍が明らかになったことを以前は嘆いていたが、日蓮がこのような身となったことを今は喜んでいることだろう。しかし、後には彼らの嘆きは、今の日蓮の一門の嘆きに劣ることはない。例を挙げれば、藤原泰衡が、弟の忠衡を討ち、さらに源義経を討って喜んだようなものである。すでに北条一門を滅ぼす大鬼がこの国に入っているに違いない。法華経に説かれている「悪鬼がその身に入る(悪鬼入其身)」とはこのことである。

posted by 元 at 23:01| Comment(2) | TrackBack(0) | 御書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
一支国さん、2つとも復活されましたね。
応援、いたしましょう!^^
Posted by 菊川広幸 at 2009年02月16日 10:15
了解しました^^
早速応援します!
Posted by 元 at 2009年02月16日 10:55
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